カラフルな変態オールドレンズJANPOL COLOR PZO+Sony α7R3 カラーフィルター撮影でインスタバエか?

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カラフルな変態オールドレンズJANPOL COLOR PZO+Sony α7R3 カラーフィルター撮影でインスタバエか?

カラーフィルターが内蔵された変態オールドレンズがございます。 JANPOL COLOR PZOです。Sony α7R3に装着して楽しみました。JANPOL COLOR PZOは80mmのM42マウントレンズです。Enlarger Lensのためフォーカスリングが付いていません。ヘリコイドが必要です。

JANPOL COLOR PZOのレンズ先端のダイヤルを回すだけで、青、黄、紫のフィルターがレンズの前後に出てきます。カラフルでレトロな写真が取れます。なかなか面白いレンズです。記事のなかでどのようなマウントアダプタを使えば良いかも紹介してゆきます。

JANPOL COLOR についての詳しい説明はこちらのブログが参考になります。本ブログでは省略。
https://spiral-m42.blogspot.jp/2011/09/pzo-janpol-color-80mm-f56m42-enlarging.htm

JANPOL COLOR PZOは、完全に変態レンズでありながら安いのが特徴です。品質も悪くありません。興味がある人はぜひebayで購入してみてください。私は5000円ぐらいで入手しました。パッケージ入りでした。状態も悪くありません。

Enlarger Lensとは、引き伸ばしレンズのことで、引き伸ばし機で使われていたレンズです。引き伸ばし機は、写真を拡大して印画紙に焼き付けるための機械だったそうです。詳細はWikiを参考です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/引き伸ばし機

JANPOL COLOR PZOは、レンズの左右にカラーフィルムの調整ダイアルがあります。加えてプラスチックのスタンドが謎です。

フィルムは後ろ側のレンズの前後に設置されています。カラーはシアン、イエロー、マゼンタです。

海外のサイトを見ると以下のようにあります。引き伸ばし機と引き延ばしレンズの概要がだんだんとわかってきました。

http://www.savazzi.net/photography/enlarger_lenses.htm
The two above lenses were made by PZO in Poland. The two side dials turn colour filters in and out of the optical path. One wheel controls cyan and yellow filters, the other magenta and yellow. This allows the lens to be used for colour printing on an enlarger without a colour head. One of the lenses has a plastic optical light guide that can be placed in front of the lens and directs some of the light to illuminate the scales on the color wheels. This allowed the visual inspection of the color settings in complete darkness, which was necessary for color printing (thanks to Ilkka Alavalkama to clear this point; see also pl.wikipedia.org/wiki/Janpol_Color). The other lens has a similar light guide built as a lens cap. The two prongs that project from the base of one lens and the round ring at the base of the other are used to tighten or loosen the lens onto an enlarger lens board. The color filters enter the optical path from the side. This does not cause a visible non-uniformity of the colour across the image, because the filters are located near the diaphragm plane. However, there is a “gotcha”. If you close or open the aperture, this changes the colour balance obtained with the filters, which then must be re-done. Thus, the proper procedure seems to have been: focus, close diaphragm, colour-balance, then expose.

JANPOL COLOR PZOの絞りは5.6、8、11、16です。たった4種類しかありません。

カラーフィルターはシアン、イエロー、マゼンタです。シアンとイエローを使うとグリーンになります。組み合わせて使うのも面白いです。

フォーカスリングがありませんので、ヘリコイド(筐体の長さを調整する)が必要です。

ヘリコイドというと難しいそうですが、要は回すと伸びる筒です。

M42-M42マウントのヘリコイドを購入して装着しました。これでピントの調整が可能になります。

このままM42→Eマウント変換のマウントアダプタを装着してSony α7Eで利用するのもよいのです。80mmとちょっと望遠なので、フォーカルレデューサーアダプター、いわゆる縮小光学系アダプターを使うことにしました。

80mmの0.7倍で56mmの感覚で使えます。もちろんフルフレームのレンズ(と思っている)で使うので、大きくケラレます。それでも80mmよりは良いかなと考えたわけです。

M42→Eマウントのフォーカルレデューサーアダプターを購入して使えば良いのですが、M42のために数万円するマウントアダプターを購入するのは悔しいです。どのレンズもいったんEFにすること、いろいろなレンズやアダプタを共有できます。M42→EFマウントのマウントアダプターを購入。

M42に装着することでEFマウントになりました。

次に中一光学 Lens Turbo II EF-NEXを装着します。

これで下準備が完了です。JANPOL COLOR PZOにはレンズキャップがありません。

Canonの50mmについていたレンズキャップを付けたら、とりあえずつきました。すぐ取れますけど。

それぞれAmazonで揃えることができます。

JANPOL COLOR PZOのレンズ性能チェック

フォーカルレデューサーアダプターを使わずに、フルフレーム(フルサイズ)で検証しています。F値はたった4つです。5.6、8、11、16でどれが一番よさそうかチェックです。

どのF値でもケレラが全くありません。すべて同一です。引き伸ばし機のレンズなので、その辺の性能が高いのでしょう。歪みも少ないです。

F5.6では、コントラスが最も強いのですが、レンズ周辺は解像度が落ちます。F11ぐらいまで絞るとスッキリします。しかしF11やF16だとコントラスが落ちます。

バランスが良いところの判断が難しく、暗部が明るいシャドー(というのでしょうか)が好みであれば、F11~F16で撮影すればよさそうです。コントラスが強いほうが好きな人はF5.6です。私はF5.6です。

F5.6

F8

F11

F16

F5.6

F8

F11

F16

JANPOL COLOR PZOで実際に撮影

こカラフルな写真が撮影できます。サムネイルを見るとウキウキしますね。JANPOL COLOR PZOの良いところは、普通の撮影もできることです。シャープで解像度もあります。

普通に撮影すれば、普通のオールドレンズです。

フィルターを入れれば、まるで夕焼け。。。でもこれ朝の9時です。

紫やピンクの空だってできます。

子供がまるでゾンビ。

レトロなのかすらわからないカラフルさ。

グリーンのフィルターがなかなか素晴らしいです。

レッドもオールドレンズらしい描写です。

マウントアダプタを経由したことで、レンズが斜めに装着されています。フィルターも斜めに遷移するので、グラデーションっぽい雰囲気で撮影できます。

カラーフィルムに飽きたら通常の撮影へ。よく映ります。