RAW動画撮影できるBMPCCにCarl Zeiss Jena DDR Tevidon 2/10mm広角なオールドレンズをつけて遊んでみました。

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RAWで動画を撮影できる小型・軽量ミラーレスカメラBMPCC(Blackmagic Pocket Cinema Camera)に、オールドレンズであるCarl Zeiss Jena DDR Tevidon 2/10mmレンズをつけて遊んでみました。RAWで撮影してグレーディングを楽しめます。Carl Zeiss Jena DDR Tevidon 2/10mmはeBayで見つけて購入しました。ミントで状態はとても良く送料込みで約21000円でした。販売者はua_ieshさんです。評価もとても良くこの人からの購入なら安心でしょう。

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ua_ieshさんのeBay評価をチェック

Carl Zeiss Jena DDR Tevidon 2/10mmレンズを改造(といったらカッコよいのですが分解していじったら偶然うまくゆきました。)したことで、オーバーインフ&レンズ1cm前までのマクロ撮影ができるようになりました。Cマウント→M4/3レンズは無限遠がまってく出なくて本当に苦労しました。

BMPCC(Blackmagic Pocket Cinema Camera)は、RAW撮影できる小型・軽量ミラーレスカメラっていうと、なんと先進的なカメラだと思うことでしょう。約10万円ぐらいで、約4~5年前にブラックマジック社から発売(2013年8月)されて話題になったカメラです。コンデジっぽい外観ですが、シネマカメラの品質を実現しています。

2018年現在では各種スペックが見劣りしますが、発売当時は驚くべき性能でした。現在でも中古だとしても約5~6万円とあまり安くありません。個人的には中古市場は2~3万円ぐらいだったら適正に感じます。だって2013年のカメラですよ。

カラーコレクションやグレーディングといったシネマカメラを扱うための入門に最適な機種です。同社のグレーディングソフトであるDaVinci Resolveも無償で公開されています。有料版でなくても、ほぼ制限がなく使える素晴らしいソフトです。

レビューやスペックに関しては、さまざまな大御所・大手のブログ・メディアに記事がありますので、本記事では説明を省略します。気になる人は以下リンク先をどうぞ。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/series/zooma/619437.html
http://www.kenko-tokina.co.jp/imaging/camera/cinema/9338716001938.html
http://kuroinari.com/bmpcc1/
http://tkysstd.com/wp/?p=5978
https://www.pronews.jp/column/hidefumi-oka/1310111240.html
http://shuffle.genkosha.com/products/dslr/nofear/8684.html
http://shuffle.genkosha.com/products/dslr/nofear/8673.html
etc

 

Blackmagic Pocket Cinema Cameraは何がすごい?

動画で12bitのRAW撮影できることです。RAWといってもDNG形式ですが、「Lossless」CinemaDNGとありますので生のデータに近いといえるでしょう(たぶん)。BMPCCで撮影すると、1フレームごとDNGが記録され、24fpsで撮影すれば24枚のDNGになります。RAWの静止画が高速で保存されていると考えれば分かりやすいでしょう。

DaVinci Resolveに撮影ファイルをドロップすると、動画として認識されます。Sonyのα7等で撮影した動画は8bitです。GH5なら10bitです。BMPCCのRAWは12bitです。13ストップのダイナミックレンジを12bitのデータで生かせます。

ダイナミックレンジが広く12bitのデータであれば、、シャドーやハイライトの情報もたくさん保持されていて色情報も多いため、撮影した後に意図する色調に変更しやすいシネマカメラの入門機種です。

 

Blackmagic Pocket Cinema Cameraのここが残念・・・

バッテリーが持たない(30分ぐらい)、解像度が低い(HD1080P)、センサーが小さいため画角が2.88倍になる、画面が外だとほぼ見えない、ピントが分かりにくい、手振れ補正がない、etcetcです。約4~5年前のカメラなので、時代遅れな部分が多いです。RAW撮影できる以外は魅力がないとも言えます。

画角が2.88倍になるので50mmのレンズを装着したら144mmの望遠になります。絶望的。35mmでも100mmです。10mmで28mm。12mmで35mmです。普段使っているほどよいレンズが使えません。

手振れ補正が全くないので、手持ちで撮影した映像はアルコール中毒者のように小刻みにブルブルします。ちゃんと撮影するなら三脚やスタビライザーが必要でしょう。モニターが見ずらい・・フードや外部モニターを。。持ちずらい・・からリグを組んで・・・レンズを・・フォーカスを・・・と、そういうカメラなのです。

 

Carl Zeiss Jena DDR Tevidon 2/10mmを買ってみた

Carl Zeiss Jena DDR Tevidon 2/10mmはF2で10mmと超広角です。CCTVレンズと似ています。Tevidon M25というマウント規格のようですが、Cマウントと互換性があるようです。Cマウント→マイクロフォーサーズマウントに変換して使うことができます。10mmであれば、2.88倍で28mmの画角になります。

しかし無限遠が全くでず・・・・・・Cマウント変換アダプターを4つ購入してもダメでした。。。レンズを分解して、いろいろ調整したオーバーインフまで出るようになりました。レンズ前1cmまで寄った撮影も可能です。どうもこのタイプは無限が出にくいようですね。

写真の一つはM42マウントのアダプタでした。撮影時の勘違いです。でも全部使えませんでした。とほほほ。

フォーカスリングはスムーズなタイプです。無段階というのでしょうか。カチカチという1段1段の設定ではなく、絞った分だけ絞られる仕様です。表記上はF2~F11とありますが、真っ暗になるまで絞れます(レンズをいじったので)ので、目安でしかありません。

絞ると三角形になります。

開放でもレンズ中央の解像度は高いです。10mmと広角なのに歪みも少ないです。ただしフォーカスが中央に合わせると、周辺のピントが合わなくなる傾向を感じます。

開放F2でも中央の解像度はしっかりしています。開放でも使えるレンズです。F8まで絞ると中央の解像度が下がってきますが、レンズ周辺までしっかりと描写できます。

F2

F4

F8

レンズをいじったお陰の偶然の産物ですが、ものすごくマクロ撮影ができます。レンズから1cm先でピントが合います。

ありえないほど、よった撮影ができます。

RAWで動画撮影できる楽しいカメラBMPCCですが、今の時代でFHDは解像度が低くて残念。外だとモニターが見え難く、電池も持ちが悪く、カメラ設定もメニューに入らないと変更できない部分が多いので、24fpsシャッター角360度IS200で固定で撮影しました。ピントがあっているかわかりにくく苦労しました。

DaVinci Resolveでカラーコレクションやグレーディングといった練習をしたい人にはお勧めかなと思います。Carl Zeiss Jena DDR Tevidon 2はマニュアルレンズなので、シネマレンズっぽいですし。