撮影レビュー Sony α7RⅢ + Pentax M42 SMC Takumar 50mm F1.4 オールドレンズを味わう。最新のα7R3に30年前のM42レンズを装着。

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オールドレンズを最新機種で利用する最大のメリットは電子ファインダーです。ピーキングやピント拡大でピントをしっかりと合わせて撮影することができます。Sony α7R3 + Pentax M42 SMC Takumar 50mm F1.4で撮影しました。画像をクリックすると8000ピクセル近いサイズで画像を見れます。色温度がちょっと温かい感じ。

F1.4では周辺にむけて流れが大きくなり背景のボケも気持ちが良いです。光量が落ち込むのも味です。F2.8まで絞ればレンズのシャキッとします。撮影したサンプルを見て、いいな~と思ったら好きなオールドレンズを購入してみると楽しめます。マウントアダプトとかカメラが良くわからない人は、Sony Eマウントカメラと、M42のオールドレンズ、Rayqulの変換マウントを購入すればよいです。

F1.4-ISO100-1/8000

F1.4-ISO100-1/8000

F1.4-ISO100-1/8000

F2.8-ISO100-1/30

F2.8-ISO650-1/125

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F2.8-ISO800-1/125

F2.8-ISO800-1/125

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Pentax M42 SMC Takumar 50mm F1.4とは

オールドレンズ入門として定番のレンズがあります。Pentax M42 SMC Takumar 50mm F1.4です。Amazonやヤフーオークション等で5000~10000円で販売されています。約30年前のレンズですが、絞れば現代のレンズにも近いシャープな画質で撮影できます。一方でオールドレンズの味わいも手軽に得られます。入手しやすく、安く、シャープでボケも楽しめるため人気なのです。

Pentax M42 SMC Takumar 50mm F1.4の詳しい説明は、Wikiや様々なブログで紹介されていますので、それらを読むとストーリがわかります。かいつまんで説明すると、Pentax (旭光学工業で現ペンタックス)、M42マウント (42mmスクリューマウント)、SMC(多層膜コーティングであるスーパー・マルチ・コーティング)、Takumar(SMCタクマーシリーズ)、50mm(焦点距離50mm、標準)、F1.4(F値1.4、明るい)というレンズです。

3年ぐらい前にブームになったオールドレンズとは

オールドレンズとは、そのままの古いレンズです。古いカメラ・レンズマウント規格のレンズであり、同じマウント規格のカメラにしか装着できません。マウント自体は変換可能ですがフランジバックの問題からミラーレスカメラが登場するまで、最新のカメラに装着することが難しい状況でした。フランジバックとはカメラマウントからセンサーまでの適切な距離です。

一眼レフカメラには、ファインダーで映像を確認するためカメラ内にミラーが入っています。ミラーがあるためにカメラに厚みが必要であり、必然的にフランジバックが長く設定されています。ミラーレスカメラは、そのミラーを廃止したことでカメラを薄くできました。フランジバックも短くなっています。フランジバックが短いミラーレスカメラに、マウンド変換アダプタを装着することでフランジバックを伸ばし、古いカメラのマウントも対応できるようになりました。

M42マウントのフランジバックは約45mm、Eマウントのフランジバックは約18mmです。マウンド変換アダプタで27mmで、フランジバック一致します。あとはマウントの形状さえ合えば、Sonyの最新のEマウントカメラで約30年間のM42マウントレンズが使えるのです。

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Sonyミラーレスデジタル一眼カメラα7R IIIとは

今回はα7RⅢで撮影しました。Sonyミラーレスデジタル一眼カメラα7R IIIは、Sonyカメラユーザーであれば、高解像度タイプのカメラだね!とすぐにわかります。まったく知らない人は、α7だらけでさっぱい意味が分からないでしょう。

簡単に説明すると私の偏見ですが、
α6300/α6500:廉価モデル、実にSuper 35mm 4Kが高性能。
α7:標準モデル、ほとんど話に上がらない。みんな忘れているし後継が出てこない。
α7S:高感度モデル、暗いシーンの撮影が得意。暗いときはα7S。
α7R:高解像度モデル、高解像度の静止画を取るときはα7R。
α9:連射モデル、連続した静止画を取るときはα9。

動画を撮影する人はα7Sが多く、静止画を撮影する人はα7Rという印象。スポーツシーンなど動きが激しい撮影にはα9。2018年1月時点のそれぞれの最新モデルは、α7Ⅱ(2014発売)、α7SⅡ(2015年発売)α7RⅢ(2017年発売)、α9(2017年発売)です。

α6300/α6500のみAPS-Cサイズ(フルサイズよりセンサーが0.7倍ぐらい小さい)です。α6300はタッチパネル&手振れなし、α6500はタッチパネル&手振れ対応です。画質の違いはほとんどありません。

α6300/α6500は廉価機種ですが実はなかなか高性能。α7SⅡ、α7RⅢが30万近い値段に比べると1/3の価格で購入できます。特に4K動画(Super35mm)が優れています。6Kの映像を4Kにオーバーサンプリングして記録します。

拡大して精査しない限りα7SⅡ、α7RⅢの4K動画との違いを見つけることは難しいです。α7RⅢやα7SⅡダイナミックレンジが1段ぐらい低い程度の違いです。高感度ノイズがちょっとだけ、α7SⅡ、α7RⅢ少ない程度の違いです。比較しなければ見分けが付かないでしょう。

私はα6300とα7RⅢで楽しんでいます。4K動画の差は少ないものの、静止画の解像度やその他各種機能の向上によりα7RⅢは素晴らしい。フルサイズ4K動画より、APS-C 4K動画(Super35mm)のほうが、画質が良いのは別の機会に紹介します。

静止画だけちょっと試してみたいなら、α7/α7R/α7Ⅱあたりのの中古を購入するのもよいです。10万円以下で入手できます。

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Pentax M42 SMC Takumar 50mm F1.4 実物レビュー

Amazonにて10000円で購入。レンズが黄色していることが多いそうです。レンズが黄変していると暖色系の映像となり、ちょっと暖かい映像となります。

フォーカスリングは、ちょっとゴツゴツしています。動きは滑らかでシネレンズみたい。絞りリングは、F1.4/F2/F2.8/F4/F5.6/F8/F11/F16です。

42mmスクリューマウントは、ネジのように捩じ込んで装着します。当然電子接点などありません。フォーカス等もすべてマニュアルです。

マウントに装着するだけで利用できます。特に難しい問題はありません。スクリューマウントには、バヨネットのようにロックする仕組みがなく、装着が不安でしたが杞憂でした。しっかりと装着でき安定感があります。

F1.4で撮影すると、被写界深度は浅いことはもちろんですが、レンズ中央の解像度もちょっと低めです 。球面収差なのかしら。

F2.8ぐらいまで絞って撮影する良いでしょう。

樽型収差タイプです。

オールドレンズに興味があり未経験の人は、まずはPentax M42 SMC Takumar 50mm F1.4を買ってみるととても満足できるはずです。